
執筆末金 孝太プロフィール
交通事故の衝撃によって首が不自然に揺さぶられ、数日経ってから重い不調や頭痛が表面化する「むち打ち症(頚椎捻挫)」。
「病院(整形外科)に通っているけれど、湿布と飲み薬だけではなかなか痛みが引かない……」
「整骨院の手技療法やリハビリも併せて受けたいけれど、併院することは可能なのだろうか?」
「保険会社から断られたり、後から施術費を請求されたりしないための条件を知りたい」
このような疑問や不安を抱え、通院先選びに悩まれている患者様は非常に多くいらっしゃいます。
結論から申し上げますと、正しい条件と手順を踏めば、整形外科での経過観察を受けながら整骨院で手技施術を並行して受ける「併院」は十分可能です。
本コラムでは、柔道整復師として1,000件以上の交通事故患者様をサポートしてきた経験に基づき、併院を成功させるための必須条件、整形外科と整骨院の役割の違い、そして保険会社とのトラブルを防ぐ正しい通院ステップを分かりやすく解説します。
01. なぜ「むちうち」の早期全快に併院(並行通院)が推奨されるのか?
そもそも、なぜ医療機関(整形外科)での診療と、整骨院での施術を並行して行うことが「むち打ち症」の完治において推奨されるのでしょうか。
それは、双方の施設が得意とする医療領域やアプローチ手法が異なり、互いの強みを活かして補い合える関係にあるためです。
併院通院による理想的なアプローチ
- 整形外科(医師)医学的診断、画像精査、投薬、診断書(法的証明)の発行
- 整骨院(柔道整復師)触診による微小不全の特定、手技療法、深層筋リリース
- 相乗効果法的・医学的な安心感を得ながら、手技で根本的な身体機能の回復を目指す
双方の得意領域と役割一覧
| 比較項目 | 病院(整形外科) | 整骨院(柔道整復師) |
|---|---|---|
| 施術・診療主体 | 医師(国家資格) | 柔道整復師(国家資格) |
| 主な得意分野 | レントゲン・MRI等による画像診断、消炎鎮痛薬(痛み止め・湿布)の処方、公的診断書の発行 | 手による触診での筋強張り特定、深層筋(インナーマッスル)への手技アプローチ、骨格アライメント調整 |
| 通院の目的 | 定期的な経過観察と医学的評価(月1〜2回程度) | 日々の手技ケアと関節・筋肉のリハビリ(週2〜4回程度) |
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病院は「客観的な診断や薬による急性期の消炎」に優れており、整骨院は「画像に映らない筋肉・筋膜の引きつれに対する直接的なケア」を得意としています。双方をバランスよく活用することこそが、むち打ち症の長期化や後遺不調を防ぐ最善の選択肢となります。
02. むち打ちで整骨院と整形外科を「併院」するための3つの絶対条件
「整骨院と病院の両方に通いたいけれど、何でも自由に併用できるのか」というと、そうではありません。自賠責保険や任意保険の支払い対応のもとで併院を行うには、押さえるべき3つの明確な条件が存在します。
条件①:整形外科の「医師」へ事前に相談し、ご理解を得ていること
併院を進める上で最も重要な条件は、整形外科の主治医(医師)に整骨院での施術を並行して受けたい旨を伝え、ご理解をいただくことです。
法律上、交通事故の傷病における「医学的診断」および「治療の必要性の判断」を行う権限は医師のみにあります。医師のご理解を得ないまま勝手に整骨院のみに通い始めてしまうと、事故との因果関係や施術の必要性が認められにくくなり、保険会社からの費用支払いが途絶える要因になります。
条件②:月に1〜2回以上、整形外科へ定期的に通院(継続診察)すること
「整骨院に通い始めたから」といって、病院への受診を完全にストップしてしまうのは厳禁です。
経過観察のための受診が1ヶ月以上空いてしまうと、客観的な「治療継続の必要性」が途切れたとみなされてしまいます。当院で手技施術を受けながらも、最低でも月に1〜2回(できれば2週間に1回程度)は整形外科を受診し、医師に現在の状態を診てもらうことが必須の条件となります。
条件③:相手方の任意保険会社へ「併院の連絡」を入れていること
事前に相手方の担当保険会社へ「〇〇整形外科に通院しながら、手技療法のために〇〇整骨院にも併院したい」と連絡を伝えておく必要があります。
保険会社から当院へ「一括対応(直接支払いの保証)」の連絡が届くことで、患者様ご自身が毎回の窓口で施術費用を立て替える必要がなくなり、窓口負担0円で安心して通院できるようになります。
03. なぜ画像検査で異常が出ないむち打ちに「手技」が必要なのか?
むち打ち症の患者様の多くが、「レントゲンやMRIの撮影を受けたのに『異常なし』と言われた」という悩みを抱えられます。
それにもかかわらず首や腰に重い痛みが残るのには、人体の解剖学的な構造に理由があります。
画像診断の限界とむち打ちの真実
- レントゲン検査の役割骨格の破綻(骨折・脱臼)を検出する
- むち打ちの主原因筋肉・筋膜・靭帯・神経(画像に影として写らない「軟部組織」の損傷)
画像に写りにくい「軟組織の微小不全」
衝突の衝撃により、約5kgある頭部が前後に急速にしなることで、頚椎を取り囲む深層筋(頭板状筋、頚板状筋、斜角筋など)や筋膜が限界を超えて引き伸ばされます。
これにより、組織の内部で目に見えない小さな微小断裂が発生し、周囲の筋肉が防衛反応を起こして硬化(スパズム)します。カチカチに硬直した筋肉が局所の血流を阻害し、発痛物質が留まることで、しつこい痛みや頭痛を引き起こすのです。
整骨院に所属する柔道整復師は、直接お身体に手を触れる「触診(手当て)」を通じて、画像には写らない微細な筋強張りや熱感を感知し、熟練した手技(筋膜リリースやアライメント補正)によって局所の循環を回復させます。
04. 併院をスムーズに開始する正しい「5つのステップ」
トラブルなく円滑に併院通院をスタートするための理想的な手順は以下の通りです。
併院通院スタートまでの正解ロードマップ
- STEP1警察への届出事故現場で必ず警察を呼び「交通事故証明書」の対象にする
- STEP2整形外科を初診事故から数日以内に受診し、医師の診断書を取得する
- STEP3医師への併院相談「手技療法も並行したい」旨を話し、理解を得る
- STEP4保険会社への連絡「整形外科+整骨院の併院」を伝え支払い保証を取り付ける
- STEP5整骨院での施術開始窓口負担0円で専門手技とリハビリをスタートする
【Step 1】どんなに軽微でも警察へ連絡を入れる
当事者同士での口約束による示談は禁物です。警察への届出がないと「交通事故証明書」が発行されず、自賠責保険を正しく活用できなくなります。
【Step 2】まずは整形外科を受診し、診断書を取得する
事故後、遅くとも3〜4日以内(必ず14日以内)に整形外科を受診してください。医師に痛む部位(首、腰、肩など)をすべて伝え、「頚椎捻挫」などの病名が記載された診断書を発行してもらいます。
【Step 3】医師へ「整骨院での手技施術」について相談する
診察の際、医師へ「日々の首の強張りを和らげるため、丁寧な手技や手当てを行ってくれる整骨院にも併せて通いたいです」とお伝えください。医師のご理解を得ておくことが後々のトラブル防止に繋がります。
【Step 4】保険会社の担当者へ併院の旨を伝える
保険会社へ電話を入れ、「〇〇整形外科に通院しながら、〇〇整骨院にも併院通院します」と通知します。これにより、保険会社から院へ直接費用が支払われる手続き(一括対応)が組まれます。
【Step 5】整骨院で手技施術を開始する
保険会社からの連絡確認後、患者様ご自身の窓口負担は原則0円(費用負担なし)で専門手技やリハビリ療法を開始できます。
05. 当院(北九州市)における自賠責保険活用と安心のサポート環境
当院では、北九州の地域で交通事故によるむち打ち症にお悩みの患者様が、制度の不安や手続きのストレスを感じることなく施術に専念できるよう、万全の伴走体制を整えております。
窓口費用負担ゼロで受けられる専門施術
自賠責保険が適用となる場合、当院での手技施術費、物理療法代、リハビリ指導料などの患者様ご自身の窓口負担は原則0円です。
また、通院に要した公共交通機関代やガソリン代、休業に伴う補償(休業損害)、肉体的・精神的苦痛に対する補償(傷害慰謝料)も制度の規定に基づき適正に給付されます。
専門家(弁護士等)とのスムーズな連携窓口
当院では、柔道整復師としてお身体の施術を行うとともに、自賠責保険の一般的な仕組みや通院手順に関する基礎的な情報をご案内しております。
なお、相手方保険会社との具体的な示談交渉や賠償額の交渉につきましては、整骨院が代理・受任を行うことはできません(弁護士法第72条遵守)。
過失割合が複雑なケースや、通院の中断打診などでお困りの場合には、当院が提携している交通事故専門の弁護士事務所をご紹介し、専門家に直接ご相談いただける環境をご用意しております。
06. まとめ:むち打ちのお悩みや併院のご相談は北九州の当院へ
交通事故のショックで発生した「むち打ち症」は、放置しておくと数ヶ月〜数年後に頑固な首の痛みや頭痛、手足の違和感として残ってしまうリスクを秘めています。
「病院に通っているから整骨院には行けない」
「併院の条件や手続きが難しそう」
そのように思い込んで、手技によるケアを諦めてしまう必要は一切ありません。
正しい知識と手順(①医師の診断と理解 ➔ ②保険会社への事前連絡 ➔ ③月1〜2回の病院定期受診)を踏むことで、窓口負担0円で専門的な手技施術を受け、お身体を元の健やかな状態へ戻すことが可能です。
当院は、北九州にお住まいの皆さまが事故前の健康で笑顔あふれる日常を取り戻せるよう、柔道整復師の国家資格保持者が親身になって最後まで寄り添い続けます。
お身体の不調、整形外科との併院に関するご相談、保険の手続きに関するご疑問など、どのような小さなお悩みでも構いません。どうぞお気軽に当院の無料相談をご利用ください。お電話または公式LINEより、心よりお問い合わせをお待ちしております。
交通事故の施術について、お気軽にご相談ください
自賠責保険の適用で窓口負担は原則0円です。通院中の整形外科との併用、 転院のご相談も承っています。相談だけのご利用でも構いません。
このページの執筆・監修

執筆
末金 孝太
MNS株式会社 エリアリーダー
柔道整復師
業界歴11年。九州医療スポーツ専門学校卒。医療オリンピック 矯正王部門2022 九州3位。2022年からMNS株式会社の交通事故部門責任者を務めています。
プロフィールを見る実際の通院記録
当グループへ通院された方の記録です。事故の状況・初診時の所見・施術内容・ 通院回数まで記載しています。
- 追突事故

追突事故によるめまい
30代女性(事務職・デスクワーク従事)
赤信号で停車中に追突され、ふわふわとした浮動性めまいと頭重感が続いた30代女性の症例です。頭部CTや平衡機能検査では異常なしと判定されました。
- 施術期間
- 約120日間
- 通院回数
- 42回
- 追突事故

衝突事故による背部痛
30代男性(デスクワーク)
信号待ち中に追突され、肩甲骨の内側から背中中央にかけて強い痛みが出た30代男性の症例です。深呼吸時の胸背部の圧迫感も伴っていました。
- 施術期間
- 約3ヶ月
- 通院回数
- 35回
