
執筆末金 孝太プロフィール
交通事故に遭ってしまい、首の痛みや腰の違和感を抱えている際、多くの方が最初に悩まれるのが「相手方の保険会社への連絡」です。
「整骨院に通いたいけれど、相手の保険会社に何て連絡すればいいの?」
「『整骨院は認められません』って言われたらどうしよう……」
「連絡を入れるタイミングは、病院の受診前?それとも後?」
事故のショックや身体の不調を抱えながら、見知らぬ保険会社の担当者と電話でやり取りをするのは、想像以上に精神的な負担がかかるものです。伝え方を一歩間違えると、手続きがスムーズに進まなかったり、不要な心配を抱えたりする原因にもなりかねません。
本コラムでは、柔道整復師として1,000件以上の交通事故患者様をサポートしてきた経験に基づき、相手の保険会社へ連絡する際の具体的な伝え方、事前準備、そして整骨院へスムーズに通院するための正しいステップを分かりやすく解説します。
01. なぜ相手の保険会社へ連絡が必要なのか?(一括対応の仕組み)
まず、なぜ整骨院や病院へ通うにあたって「相手方の保険会社へ連絡する」必要があるのか、その仕組みを簡単に押さえておきましょう。
交通事故の被害に遭遇した場合、相手方の任意保険会社が窓口となり、加害者に代わって施術費や治療費を病院・整骨院へ直接支払う「一括対応(いっかつたいおう)」という仕組みが一般的に用いられます。
保険会社の一括対応の仕組み
- 患者様(被害者) → 整骨院・病院施術を受ける
- 患者様(被害者) → 相手方の保険会社事前連絡
- 相手方の保険会社 → 整骨院・病院直接支払い
事前に保険会社へ「○○整骨院で施術を受けます」と連絡を入れておくと、保険会社から整骨院へ「一括対応の依頼(支払い保証の連絡)」が入ります。これにより、患者様は毎回の窓口で施術費用を立て替える必要がなくなり、自己負担0円(自賠責保険適用)で通院できるようになります。
02. 相手の保険会社へ電話する際の「失敗しない伝え方」とトーク例
「電話で何を話せばいいのか分からない」という方のために、実際に電話をかける際のスムーズな伝え方のパターンをご用意しました。
☎️ 保険会社へ伝えるべき基本の4項目
電話口で担当者に伝える内容は、以下の4点だけで十分です。
- お身体の不調があること(例:「首や腰に痛みがある」)
- 整骨院に通院したい旨(例:「丁寧な手技療法やリハビリを受けたい」)
- 通う予定の整骨院の名称と連絡先(例:「北九州の〇〇整骨院」)
- 整形外科の受診状況(例:「病院で診察を受けて診断書をもらった/受診予定である」)
💬 そのまま使える!お電話でのトーク例
患者様:
「事故の後、首と腰に痛みが出ているため、〇〇整骨院で施術を受けたいと思っています。手続きをお願いできますか?」
保険会社担当者:
「承知いたしました。では、〇〇整骨院様へ連絡を入れて支払い対応の手続きを行いますね。」
このように伝えるだけで、基本的には問題なく手続きが進みます。専門的な難しい言葉を使う必要はありません。
03. 「整骨院はダメと言われたら?」よくある不安と正しい対応策
保険会社に連絡を入れた際、ごく稀に担当者から「整骨院ではなく病院だけにしてください」「医師の許可がないと整骨院への通院は認められません」などと言われ、戸惑ってしまうケースがあります。
このように言われた場合でも、慌てる必要はありません。正しい知識と対処法を知っておくことが大切です。
💡 どこで施術を受けるかを決める権利は「患者様ご自身」にあります
法的な観点からも、お身体の不調を回復させるためにどの医療施設や施術院を選択するかという「選択権」は患者様ご本人に存在します。保険会社が通院先を無理に一元指定することはできません。
⚠️ 保険会社が「病院のみ」を促す主な理由
保険会社がこのような案内をする背景には、以下のような実務上の理由があります。
- 客観的な診断の確保事故とケガの因果関係を証明する法的・医学的な診断書を発行できるのは「医師(整形外科)」のみであるため。
- 手続き順序の確認先に医師の診察を受けていない状態で整骨院へ通うと、後から事故との因果関係が曖昧になるリスクがあるため。
したがって、担当者から「病院へ行くように」と言われた場合は拒否されたわけではなく、「まずは整形外科を受診して診断書を取ってから来てください」という意味合いであることが大半です。
04. 事故発生から整骨院通院開始までの「正しい5ステップ」
保険会社とのやり取りで困ることなく、スムーズに窓口負担0円で施術を開始するための理想的な手順は以下の通りです。
整骨院通院までの正しいロードマップ
- STEP1事故現場での警察届出必ず警察を呼び事故証明書の発行対象にする
- STEP2病院(整形外科)受診事故から数日以内に医師の診察を受け診断書を取得
- STEP3保険会社へ通院連絡「病院での受診状況」と「整骨院通院の希望」を伝える
- STEP4警察への人身事故届出診断書を警察署へ提出し人身事故扱いに変更する
- STEP5整骨院での施術スタート窓口負担0円で丁寧な手技・リハビリを開始する
【Step 1】どんなに軽微でも必ず「警察」へ届ける
当事者同士で「大した怪我もなさそうだから」と口約束で済ませてはいけません。警察へ届け出ないと「交通事故証明書」が発行されず、自賠責保険を活用した通院自体が困難になります。
【Step 2】まずは「整形外科(病院)」を受診する
事故後、遅くとも3〜4日以内には必ず整形外科を受診してください。レントゲン等の画像検査を受け、医師に痛む部位(首、腰、肩など)をすべて伝えて「診断書」を発行してもらいます。
※この際、診断書に痛む部位(例:頚椎捻挫、腰椎捻挫)が漏れなく記載されていることが極めて重要です。
【Step 3】相手方の保険会社へ連絡を入れる
整形外科を受診した後(または受診直前)、保険会社へ連絡します。「〇〇整形外科に通院しながら、日々の手入れや手技リハビリのために〇〇整骨院にも通いたい」と伝えます。
【Step 4】警察へ診断書を提出し「人身事故」へ切り替える
病院で発行された診断書を事故の管轄警察署へ持参し、物件事故から人身事故への切り替え手続きを行います。これにより自賠責保険の適用が正式に確定します。
【Step 5】整骨院で手技施術を開始する
保険会社から整骨院へ支払い保証の連絡が届き次第、窓口負担0円で専門的な手技療法を開始できます。
05. なぜ病院と整骨院の「併院(並行通院)」が必要なのか?
「病院に通っているなら、整骨院に行く必要はないのでは?」と思われるかもしれません。しかし、交通事故特有のケガ(むちうち症・腰部捻挫など)を後遺症なく全快させるためには、病院と整骨院の「併院(並行通院)」が最も効果的です。
病院(整形外科)と整骨院の賢い役割分担
| 比較項目 | 病院(整形外科) | 整骨院(柔道整復師) |
|---|---|---|
| 主な役割 | 医師による医学的診断・法的証明 | 国家資格者による手技療法・リハビリ |
| 得意な領域 | 骨折・脱臼の判別、画像診断(レントゲン・MRI)、投薬処方(湿布・鎮痛剤)、診断書作成 | 画像に映りにくい深層筋肉(インナーマッスル)の強張り・筋膜の引きつれ・骨格アライメントの調整 |
| 通院ペース | 月に1〜2回程度の定期経過観察 | 週に2〜4回程度の日々の丁寧な手技・手当て |
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画像に写りにくい「軟部組織の損傷」へのアプローチ
病院のレントゲン検査は、主に「骨折やヒビなどの骨格の異常」を確認する検査です。むちうち症の主因である筋肉の微細な断裂、筋膜の固着、関節の微妙なズレは画像に映りにくい特徴があります。
柔道整復師の国家資格を持つ専門家が、直接患者様のお身体に触れる「徒手検査」を通じて不調の原因を突き止め、熟練した手技(筋膜リリースやアライメント調整)を行うことで、早期の全快と後遺症予防を目指します。
06. 保険会社とのやり取りで困った時の当院のサポート体制
「保険会社へ電話するのがやっぱり不安」
「相手の担当者の対応でどうして良いか迷っている」
このようなお悩みをお持ちの方もご安心ください。当院では、患者様がお身体の回復だけに専念できるよう、万全のサポート環境を整えております。
1. 事前相談でやり取りのポイントをご案内
当院にご来院いただければ、保険会社へ電話をかける際のアドバイスや、スムーズな伝え方を丁寧にご案内いたします。
2. 客観的な施術経過の共有
当院では、患者様のお身体の状態や施術の経過を正確に記録・管理しております。必要な場合には客観的な事実に基づいた経過報告を行い、行き違いを防ぎます。
3. 交通事故専門弁護士とのスムーズな連携窓口
過失割合の複雑なトラブルや、過剰な治療の中断打診、示談内容に関するご不安など、法律上の判断が必要な問題が発生した場合には、当院が提携している交通事故専門の弁護士事務所をご紹介いたします。
ご自身の弁護士費用特約(弁護士特約)をご利用いただくことで、費用負担を気にせず法律のプロへ直接ご相談いただける環境をご用意しております。
07. まとめ:一人で悩まず、まずは北九州の当院へご相談を
交通事故に遭遇された際、相手の保険会社への連絡や手続きは確かに面倒で不安なものです。
しかし、正しい手順(①警察への届出 ➔ ②病院での受診・診断書取得 ➔ ③保険会社への連絡 ➔ ④整骨院での施術開始)を踏むことで、トラブルなくスムーズに自賠責保険を活用し、窓口負担0円で専門的な手技施術を受けることが可能です。
「連絡の仕方がわからないから」と痛みを我慢して放置してしまうと、数ヶ月〜数年後に治りにくい慢性的な首の痛みが残ってしまう恐れがあります。
当院は、北九州にお住まいの皆さまが事故前の健康で笑顔あふれる日常を取り戻せるよう、柔道整復師の国家資格保持者が親身になって最後までサポートいたします。
保険会社への連絡方法、病院との併院のご相談、お身体の違和感など、どんな小さなお悩みでも構いません。どうぞお気軽に当院の無料相談をご利用ください。お電話または公式LINEより、お問い合わせをお待ちしております。
交通事故の施術について、お気軽にご相談ください
自賠責保険の適用で窓口負担は原則0円です。通院中の整形外科との併用、 転院のご相談も承っています。相談だけのご利用でも構いません。
このページの執筆・監修

執筆
末金 孝太
MNS株式会社 エリアリーダー
柔道整復師
業界歴11年。九州医療スポーツ専門学校卒。医療オリンピック 矯正王部門2022 九州3位。2022年からMNS株式会社の交通事故部門責任者を務めています。
プロフィールを見る実際の通院記録
当グループへ通院された方の記録です。事故の状況・初診時の所見・施術内容・ 通院回数まで記載しています。
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追突事故によるめまい
30代女性(事務職・デスクワーク従事)
赤信号で停車中に追突され、ふわふわとした浮動性めまいと頭重感が続いた30代女性の症例です。頭部CTや平衡機能検査では異常なしと判定されました。
- 施術期間
- 約120日間
- 通院回数
- 42回
- 追突事故

衝突事故による背部痛
30代男性(デスクワーク)
信号待ち中に追突され、肩甲骨の内側から背中中央にかけて強い痛みが出た30代男性の症例です。深呼吸時の胸背部の圧迫感も伴っていました。
- 施術期間
- 約3ヶ月
- 通院回数
- 35回
